「何も感じない」も大切な音。受け取り方に正解はいらない

ブレインハーモニーを主宰している私は、普段の教室活動を通じて、長年たくさんの方々の心や身体の変化に寄り添ってきました。

教室には20年来通い続けてくださっている受講生さんもいらっしゃり、その方が日々の習慣としてとても気に入ってくださっているのが「音のカレンダー」です。

教室に来られた際、パソコンの大きな画面の前に座り、しっかりとしたヘッドホンをつけて「今日の音」をじっくり味わう時間をとるのが定番になっています。

スマホのスピーカーから日常のBGMとしてふんわり流すのも、手軽で心地よいものです。
ですが、遮音性の高いヘッドホンで耳をすっぽりと包み込み、音だけに意識を沈めていくと、そこには全く別の世界が立ち現れます。

「頭の中で音がふわーっと巡って、身体の芯からじんわり熱くなってくるの」

これは一度きりの特別な出来事ではなく、その方がヘッドホンで音を聴かれるたびに、いつも笑顔でおっしゃる言葉です。
聴き終えたあとはいつも額にうっすらと汗を浮かべ、手にしたハンカチでパタパタとあおぎながら、
「頭の中がすっきりと洗い流されて、ものすごく深く休まるのよね」と、満面の笑顔で話してくださいます。

けれど、一方で。
まったく同じ音を、同じ環境で聴いて、
「えっ、私はそこまで温かくはならないわよ? 普通に心地いい音だな、くらいよ」
と、からりと笑って話される方もいらっしゃいます。

私は、このお二人の反応のどちらもが、本当に愛おしく、そして素晴らしいと感じています。

毎回汗をかくほど巡りが良くなる方が「大正解」で、温かさを感じない方が「効果がない」わけでは決してありません。
どちらが上で、どちらが下でもないのです。

周波数がどうとか、432Hzやシータ波がどうとか、小難しい理屈や効能を並べると、人はつい「何かを感じ取らなければいけない」「わからなかったらどうしよう」と、頭で正解を探そうとしてしまいます。
無意識に少し背伸びをして、かしこいフリをしようとしたり、自分の感覚を疑ってしまったりする。

でも、音を受け取る時間に、そんな緊張や試験のようなものはいりません。

「何も感じない」も、大切な今のあなたの音

聴くたびに身体がぽかぽかと温かくなる人がいる。
ふっと頭の重荷が軽くなる人がいる。
そして、「特別な変化は何も感じないけれど、静かに座っていた」という人がいる。

そのどれもが、ただの「その人の今の状態」であり、等しく尊い反応です。

「何も感じない」ということは、いまのあなたの心と身体が「ただ静かにフラットでいる」というサインかもしれません。
あるいは、頭で自覚するよりも深いところで、静かに音が染み渡っている途中なのかもしれません。

理屈ではなく、あなたの身体と感覚が、その音をどう受け取ったか。
ただ、それだけのことです。

外側の「誰かの感想」や「正しさ」に自分を無理に合わせる必要はありません。
何も感じない日も、大きく身体が反応する日も、そのすべてがあなたの身体が出してくれた本当の答えです。

「正解を感じよう」とする力を、そっと抜いてみる。
ただ流れてくる音に身を委ね、ご自身の心と身体のありのままの波紋を眺めてあげる。

あなたの心と身体は、いま、どんな風に音を受け取っているでしょうか。
どんな感覚であっても、その率直な感覚をそのまま大切にしてあげてください。

株式会社アイ.リフル
ブレインハーモニー主宰 藤瀬美奈
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